第314章:戻ると逆に悪くなる

だが、これほどの待遇を自分の力で勝ち取ったのだと思うと、セリーナは誇らしさと自信を胸に車へ乗り込んだ。

これはまさに、自分が受けるべき扱いなのだ。

これでもう、エイドリアンは彼女を愚かだなんて言えないだろう?

胸の奥に、ぽっと温かな幸福が灯った。

ロスウェル邸の正門に着くと、セリーナは笑ってエイドリアンに手を振った。「ロックさん、さようなら!」

エイドリアンはその笑顔を見た瞬間、ふっと思考が途切れ、呼吸の調子まで乱れた。

じっと見つめられる視線が、燃えるように熱い。

心臓が勝手に速く打ち始め、セリーナは一刻も早く車を降りたくなった。

そのとき、携帯電話が鳴った。

相手を確かめ...

ログインして続きを読む